2008年8月21日木曜日

エツヒロ社役員、解雇の従業員に謝罪

偽装ニュースのお時間です。

エツヒロ社役員、解雇の従業員に謝罪

http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/yamaguchi/20080805-OYS1T00198.htm

 下関市の水産物加工卸売会社「エツヒロ」(森敏一社長)による産地偽装事件で、同社は4日、長門市仙崎の加工工場に先月末付で解雇した従業員を集め、同社役員が改めてこれまでの経緯を説明し、謝罪した。

 同社は事件を受けて賠償義務や売り掛け債務の凍結などが発生し、全従業員約50人に同社の廃業と解雇を通知していた。7月分の給料は支払われていない。

 この日の説明会には、パートの女性を中心に従業員約25人が出席。冒頭、工場長を務める役員が謝罪し、未払い給料など労働債権を確保する手続きを進めていることなどが報告された。


この事件の元は、2008年7月23日報道のコレ。


フグとアンコウ6トン偽装か 山口・下関の業者に是正指示

http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/nation/CO2008072301000764.html?C=S

 山口県下関市の水産物加工卸売会社「エツヒロ」が中国産のフグとアンコウの加工品を国産と偽装表示して販売したとして、農林水産省は23日、是正を指示した。同社がフグとアンコウ合わせて約6トンを出荷した疑いがあるとみている。同社は今年、中国産のフグを熊本県産や山口県産と偽って刺し身などに加工。中国産のアンコウを山口県産と偽装し、約1114キログラムをスーパーなどに販売した


お写真は社長の森敏一社長(56)でしょうか。

報道をまとめると、中国産のふぐ、アンコウなどを輸入、長門の工場で刺身などに加工。また、切り身を輸入、パン粉などを長門の工場でつけ、国産と表示していた、と。


フグ産地 偽装目的で輸入か エツヒロ 農水省が改善指示 「偽装の認識なかった」 社長会見



 水産物加工卸売会社「エツヒロ」(山口県下関市)が中国産のフグやアンコウの刺し身や加工品を国産と偽り販売していた問題で、農林水産省は23日、日本農林規格(JAS)法に違反するとして表示の改善を指示した。同社は中国産の輸入を始めた2005年から偽装を続けていた。同省によると、一度も中国産として販売した形跡がなく、同省調査関係者は「当初から偽装目的で輸入した疑いが濃く、極めて悪質」とみている。

 同省によると、同社は今年3月から6月にかけて、中国産のトラフグとシロサバフグ計約2トン、アンコウ約3トンを山口県長門市の工場で刺し身や湯引きの盛り合わせなどにパック詰めし、「熊本県」、「山口県」と記した表示ラベルを張って九州など各地のスーパーに出荷。中国から輸入したアンコウの切り身にパン粉を付けた空揚げ約1トンも、「山口県産」として販売していた。

 一度冷凍した刺し身に必要な「解凍」の表示も一部で抜けていた。

<中略>

 森社長によると、工場で中国産トラフグの産地確認が徹底せず、それ以前から使っていた「熊本県産」のシールを誤って使用したミスで「情報が工場に伝わっていなかった。製造ラインのチェックが甘かった」と弁明。約3年間、国産表示を続けたことについては「工場に出向く機会が少なく(誤表示に)気付かなかった」と釈明を繰り返した。



んなあほなー、という弁明ですね。美しくない。0点。
中国の加工工場の視察にも年2~3回行っていたってんですから。

で、九州の生協へも卸していた、と。

アンコウ鍋の代金を返金 エツヒロの産地偽装で生協

http://www.47news.jp/CN/200808/CN2008080401000457.html

 山口県下関市の水産物加工卸売会社「エツヒロ」による産地偽装事件で、生活協同組合連合会グリーンコープ連合(福岡市)は4日、エツヒロの「日本海産あんこう鍋(スープ付き)」(590-610円)に使われたアンコウが山口県産ではなく中国産だったとして、これまで販売した商品の代金を返金すると発表した。

 この商品は2003年12月から今年2月まで計約6万1000個販売。同連合がエツヒロの仕入れ伝票などを調べた結果、04年秋ごろからすべて中国産アンコウが使われていたことが判明。それ以前も山口県産は一部だった可能性があるという。

 エツヒロをめぐっては7月、農林水産省が中国産のフグやアンコウの加工品を国産と偽装表示して販売していたとして是正を指示。山口県警も不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで、本社を兼ねた社長の自宅を家宅捜索している。



生活協同組合連合会グリーンコープ連合
http://www.greencoop.or.jp/


お詫びとお知らせ
「エツヒロ」が製造・納入し、グリーンコープが「山口県産アンコウ」として組合員の皆さんに供給した「日本海産あんこう鍋(スープ付)」は、原料の「アンコウ」が中国産でした。お詫びの上、供給開始当初の
2003年に遡って、商品代金を返金いたします。

http://www.greencoop.or.jp/gnn_news/news_11.html

一、調査の結果、「エツヒロ」が製造した、「日本海産あんこう鍋(スープ付)」に「中国で水揚げされたアンコウ」が使用されていたことが分かりました。


(1)グリーンコープが取り扱ってきた「エツヒロ」の商品は10アイテムで、そのうち、「ふぐ」「アンコウ」を原料としている商品は以下の3品目です。


商品名 産地と魚種
天然真ふぐ刺身(紅葉おろし、ポン酢付) 山口県産の天然真ふぐ使用
日本海産ごまふぐ切身(鍋・唐揚用) 日本海産の天然ごまふぐ使用
日本海産あんこう鍋(スープ付) 山口県産のアンコウ使用


(2)グリーンコープでは、上のとおり、「エツヒロ」の「真ふぐ」「ごまふぐ」を原料とする商品は取り扱っていますが、「トラフグ」「シロサバフグ」を原料とする商品は取り扱っていません。

(3)グリーンコープ連合は、7月22日の報道を受けて、「エツヒロ」を訪問し、輸入した原料の使用がないかどうかの調査を行い、「エツヒロ」が原料を仕入れていた仕入先を訪問し「エツヒロ」への出荷実績を確認しました。また、「真ふぐ」「ごまふぐ」の日本における輸入の実態の調査も行いました。その結果、日本海産の「ごまふぐ」には問題ありませんでした。山口県産の「真ふぐ」には福井県産も使用されていました。申し訳ございません。

(4)しかし、「アンコウ」は、過去に遡って同様の調査を行った結果、「エツヒロ」は2004年秋から、山口県産ではなく中国から輸入された「アンコウ」を使用していることがわかりました。そして、2004年秋以前の原料についても、「山口県産」であることは書類等では確認することができませんでした。「エツヒロ」が2004年秋から中国産の「アンコウ」を使用し、その事実を隠していたことから、2004年秋以前も中国産の「アンコウ」が使用されていたと判断することとしました。

(5)なお、1997年のみ組合員の皆さんに供給した「天然ふぐ薄造り」「ふく刺身」は、「エツヒロ」に書類等がなくて調査ができませんでした。また、その他に「瀬付鯵開き」「子持ち宗八かれい」「いわし開き」「磯の串かつ詰合せ」「萩の氷温一夜干し」を組合員の皆さんに供給してきました。これらも「エツヒロ」に書類等がなくて調査ができませんでした。これらについては、摘発で偽装されていたとされた時期よりも以前であることから、今回の偽装事件とは関連しないと考えました。


二、グリーンコープが2003年12月から組合員の皆さんに供給してきた「日本海産あんこう鍋(スープ付)」の商品代金を返金させていただきます。

(1)「エツヒロ」は2004年秋から中国産の「アンコウ」を使用していました。また、2004年秋以前のものも「山口県産」であることは確認できませんでした。従って、2003年12月から組合員の皆さんに供給してきた「日本海産あんこう鍋(スープ付)」全ての商品代金を返金させていただきます。

(2)共同購入でご利用された商品代金は2008年8月次の請求書で返金させていただきます。店舗でご利用された組合員の皆さんは、店舗にお申し出いただき確認させていただいた上で、商品代金を返金させていただきます。誠にお手数ですが、ご利用の店舗にお申し出いただきますようお願いいたします。



三、「エツヒロ」は、「日本海産あんこう鍋(スープ付)」の商品仕様書には「山口県産」と記載していました。そして、その後、グリーンコープ連合が商品仕様書の記載内容を確認した際にも、「仕様書どおりである」と応答していました。

(1)グリーンコープは、供給する商品の原料を厳密に確認するために、取引先・製造メーカーに対し、原料の内容を正確に把握し、商品仕様書に記載し、提出することを求めています。

(2)しかし、「エツヒロ」は、2003年に初めて提出した商品仕様書に「山口県産アンコウ」と記載し、2004年秋以降に「中国産アンコウ」を使用した段階でも事前に原料を変更する相談を行っていません。また、2007年10月に実施した商品仕様書の点検の際に、「商品仕様書(山口県産アンコウ)どおり」と回答し、さらに、2008年2月に実施した2007年度の商品点検の際にも、「商品仕様書(山口県産アンコウ)どおり」と回答し、「中国産アンコウ」を原料に使用していることを隠していました。

(3)グリーンコープは、全ての商品の仕様を商品仕様書で確認・管理し、グリーンコープ商品生産・製造認証システムにより、年1回商品仕様書どおりに製造されていることを確認しています。しかし、今回の原料産地の偽装が判明しました。そこで、2008年8月1日に、全てのお取引先に、あらためて、全ての商品が商品仕様書どおりに製造されていることの点検・確認を行い、報告いただくようにお願いしました。また、「エツヒロ」が、グリーンコープの点検・確認に対しても、嘘の回答を届けていたことを踏まえて、順次、グリーンコープ連合から立ち入り調査を行います。まず、水産加工品の商品(369アイテム、87工場)の立ち入り調査を開始します。


組合員の皆様の信頼を裏切ることとなり、本当に申し訳ございません。グリーンコープは、これからも「安心・安全な食べもの」をお届けできるように、商品の管理を徹底していきたいと考えています。今後もグリーンコープ商品をよろしくお願いいたします。



つまり、書類はきちんとしていたから信じてたのにだまされてましたごめんなさい、ってか。

(5)も気になりますね。書類もないし、偽装してないっぽいから対象外にします、と。
まあ、10年以上も前の話だし、いいでしょう、ということかしら。


しかしまあ、仕様書仕様書って、工業製品の世界ですな。まったく。

0 件のコメント: