2008年6月28日土曜日

偽装ニュースのお時間です。

ってか、みんな偽装しすぎ。

2008年6月17日火曜日

産地偽装:「一色うなぎ」72トン、偽証明書に気づかず

偽装ニュースのお時間です。

産地偽装:「一色うなぎ」72トン、偽証明書に気づかず
http://mainichi.jp/life/food/news/20080617dde041040052000c.html

愛知県一色町の「一色うなぎ漁業協同組合」(大岡宗弘組合長)が17日、1~4月に同組合が一色産として販売したうなぎ72トンの産地に誤りがあったと発表した。埼玉県の商社から仕入れたうなぎで、国の「食品表示110番」に寄せられた情報を基に愛知県などが調査したところ、具体的な産地が特定できず、産地証明書の偽装が分かったという。

 県は17日付で、組合に対し、証明書の確認などを徹底するよう文書で指導した。

 漁協によると、問題のうなぎは1月20日~4月22日、漁協が商社から購入し、東海、関東の卸業者や加工業者に販売した。添付された産地証明書の偽装に気づかず、一色産として売ったという。

 うなぎは複数の場所で育てられるケースがあり、飼育期間が長い方を産地として表示する。大岡組合長は「漁協の確認不足もあった。迷惑をかけたことをおわびします」と話した。一色町のうなぎ生産量は市町村別では全国1位。【秋山信一】

毎日新聞 2008年6月17日 東京夕刊


具体的な産地の特定、ってそりゃ名札もついてないしねえ。
書類での確認ができなかった、ということかしらん。

報道によって、台湾産を国産に偽装、と鹿児島産を一色産に偽装、の二通りあったけど、実際はこういうこと。

輸入ウナギを国産と偽装販売 愛知の一色漁協
http://www.asahi.com/national/update/0617/TKY200806170183.html


 養殖ウナギの生産量日本一の愛知県一色町にある一色うなぎ漁業協同組合が、台湾から輸入されたウナギを「国産または一色産」として販売していたことが農林水産省などの調べでわかった。少なくとも今年1月から4月にかけて計約70トンに上るとみられる。愛知県は17日、日本農林規格(JAS)法に基づき、同漁協に改善を指導した。

 漁協側は「輸入業者から持ちかけられた」と釈明し、ホームページに消費者へのおわび文を掲載した。

 現行のJAS法では、ウナギは養殖期間のより長い産地を記すことが認められている。日本のウナギ業界の一部では、成魚になる前の幼魚(クロコ)を台湾へ輸出して台湾の池で育て、日本での養殖期間の方が台湾より長いうちに逆輸入して、「国産」として販売する「里帰りウナギ」の手法が広まっている。


 農水省などによると、同漁協は、育ちの悪かった「ビリ」と呼ばれる、成魚になる前のクロコ計約18万匹を、徳島県のウナギ卸業者に販売。クロコは鹿児島県のウナギ輸出業者を介して台湾の養殖業者に渡った。だが、農水省などが追跡したところ、一色産のクロコが台湾の池に入ったことは確認されなかった。

 さらに、台湾から輸入された約70トンについての書類を調べたところ、台湾からは計約26万匹に増え、さいたま市の輸入業者「山商水産」を通じて同漁協に逆輸入されていた。農水省はほとんどが台湾産だったとみている。

 同漁協の大岡宗弘代表理事組合長(64)は「輸入業者(山商水産)から、書類がそろっているので『国産または一色産』と表示できると持ちかけられた」と説明。今回指導を受けたウナギは生きたまま十数社に販売され、すでに消費されたものも多いという。

 同漁協は年間約4300トンの養殖ウナギを販売。一色町のウナギ業者は昨年、知名度を高めるため、「愛知三河 一色産うなぎ」の地域ブランドの認証マークを作り、同漁協はマークを管理する普及協議会の事務局となっていた。

 山商水産の山田順二社長は「台湾から輸入する際の匹数までチェックしておらず、台湾の養殖業者が匹数をかさ上げして戻したことに気がつかなかった」と話している。

 今回の件を受けて、農水省は18日にもウナギの業界団体に、養殖した最終地を表示するよう文書で指導する方針。(歌野清一郎)


つまり、里帰りうなぎではあるものの、26万匹のうち、18万匹でしかなかった、ということか。72万トンで26万匹、てことは、一匹2.7kg。そこそこ大きくなってるわけですね。
だれがカウントしてるんだか。

うなぎの養殖方法はこちらの記事が詳しいですね。

鹿児島産ウナギを「一色産」 愛知県、漁協を行政指導
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008061702000278.html

 
県の調べで、仕入れ業者は、同様に3カ月間台湾に輸出された鹿児島産ウナギを一色産と取り違え、産地証明書を「一色産」としていたことが判明。輸入数が出荷数を上回っているが、県は「漁協側に故意はなかった」として処分ではなく、文書指導にとどめた。

 一色町では、毎年11月には養殖池の水をいったん抜いて天日にさらし、12月から稚魚のシラスウナギを養殖し始める。池に残るウナギは台湾の業者に売却し、翌年に成魚として買い戻すが、ウナギは養殖期間の長い地域を原産地表示していいという。

 大岡宗弘組合長は「仲介の業者が間違えたとはいえ、関係の取引先や消費者の方に迷惑をかけた。おわびしたい」と話した。

 愛知県によると、JAS法では、ウナギが複数の産地で育てられた場合、最も飼養期間の長い場所を原産地として表示する。

 日本で育ったウナギの幼魚(黒子)を海外に1度、輸出し、一定期間、成育させた後に日本に逆輸入したウナギは「里帰りウナギ」と呼ばれ、国内での成育期間の方が長い場合は輸入品でも「国産」として表示ができる。

 同漁協は育ちの悪かった黒子1トンを昨年11月に徳島県の業者を介して鹿児島県の業者に販売。鹿児島県の業者が台湾の養殖業者に販売し、さいたま市の商社が今年1月から4月まで同漁協に約72トンを販売した。


しかし、それだけ輸送費をかけても割りに合うのだなあ、と。
もしかして、バラスト代わりに船倉に積んでるとか?まさかなあ。

2008年6月7日土曜日

返品そうめんを再出荷、賞味期限を付け直し

偽装ニュースのお時間です。

返品そうめんを再出荷、賞味期限を付け直し
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080606-OYT1T00908.htm

高級そうめんの製造、販売を手がける「森井食品」(奈良県桜井市)が返品されたそうめんに賞味期限を付け直して再出荷していたことがわかり、農林水産省は6日、同社に対し、日本農林規格(JAS)法に基づく改善命令を出した。

 農水省によると、森井食品は少なくとも7年前から、「伝承手延三輪素麺」などそうめん48商品について販売先から返品されたものを関連会社の「森島食品工業所」(三重県名張市)に包装し直させ、再包装した日を起点に新たに1年6か月の賞味期限を付けて出荷していた。

 森井食品ではその際、「箱詰日」の横に点が二つ印字してある特別な表示シールを張って、社内的に正規品と区別がつくようにしていた。社内では再出荷品を「てんてん商品」と呼んでいたという。再出荷された量は、昨年は1万1615セット(約1万4000キロ)、今年に入ってからだけでも556セット(約645キロ)あった。同社は、くずきり3商品についても再包装し、2年先の賞味期限を表示。

 森井食品は1887年創業の老舗。2002年7月にも長崎県などで製造されたそうめんに製めん地の表示をしないで「三輪そうめん」の名称を使用していたとして、JAS法に基づいて改善を指示されていた。

 桜井市三輪は日本そうめん発祥の地ともされ、「三輪そうめん」は全国的に知られている。

(2008年6月7日03時10分 読売新聞)


再犯かよっ。

一旦子会社に出荷、向こうで付け替えさせて賞味期限の延長、ですか。

そもそもそうめんなんて、寝かせたほうがうまいんだけどなあ。
ま、嘘はいけませんぜ。

とか思ってたら。

そうめん 賞味期限延ばし販売
http://www3.nhk.or.jp/news/k10015090791000.html#



表示の付け替えは、森井食品からの指示で三重県名張市にある関連会社の「森嶋食品工業所」が行っていたということで、森嶋食品工業所に対しては三重県が改善を指示しました。これについて森井食品の森井一晶社長はNHKの取材に対し、「手延べそうめんはしばらく時間がたったほうがおいしく、業界の賞味期限の目安が3年半とされていて、その範囲内であれば品質に問題はないと思っていた。JAS法に関する認識が甘く、消費者に迷惑をかけたことを深く反省しています」と謝罪しました。そのうえで「今後は販売先から返品された製品については、すべて廃棄するよう改めたい。また、購入したお客さまから要望があれば返品に応じたい」と話しています。


そもそも、食品を返品するのはいかがなものかと思うのですが、やはり商習慣というのは改まらないものですねえ。

http://www.morii-foods.co.jp/

シンプルな・・・。

森井食品株式会社における手延べそうめん等の不適正表示に対する措置(改善命令等)について
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/080606_1.html

森井食品株式会社における手延べそうめん等の不適正表示に対する措置(改善命令等)について
森井食品株式会社(奈良県桜井市大字河西641番地。以下「森井食品」という。)は、自社が販売した手延べそうめん(商品名「伝承手延三輪素麺」ほか)について、販売先から返品された当該商品を包装し直し、新たな賞味期限を表示して、再度出荷・販売していたことを確認しました。
森井食品は、手延べそうめんに関する不適正表示によりJAS法に基づく指示を受けているにもかかわらず、上記の行為を行っていたことから、本日、森井食品に対して、JAS法に基づく改善命令を行いました。
併せて、上記の手延べそうめん以外にくずきり(商品名「葛きり」ほか)についても1.と同様の行為が確認されたことから、くずきりの不適正表示については、JAS法に基づく指示を行いました。


1 経過
1.近畿農政局が、森井食品に対し、平成20年5月12日から27日までの間、調査を行いました。

2.また、東海農政局が、森井食品の関連会社である森嶋食品工業所(三重県名張市赤目町相楽10番地。以下「森嶋食品」という。)に対し、同年5月12日から29日までの間、調査を行いました。

3.この結果、森井食品は、以下の不適正表示を行っていたことを確認しました。

(1) 自社が販売した手延べそうめん(商品名「伝承手延三輪素麺」等48アイテム)について、

(ア)販売先から返品された当該商品を包装し直し、再包装した日を起点として新たに1年6ヶ月先の賞味期限を表示して、再度出荷・販売したこと

(イ)このような行為は、少なくとも7年前から、森井食品が森嶋食品に行わせており、平成20年5月9日まで継続して行っていたこと

(ウ)当該商品を、少なくとも、平成19年に11,615セット(約14,000kg)、平成20年に556セット(約645kg)一般消費者向けに販売したこと

(2)自社を表示責任者としたくずきり(商品名「葛きり」等3アイテム)についても(1)の商品と同様に、

(ア)販売先から返品された当該商品を包装し直し、再包装した日を起点として新たに2年先の賞味期限を表示して、再度出荷・販売したこと

(イ)当該商品を、少なくとも、平成18年1月18日から平成18年4月11日までの間、約270kgを一般消費者向けに販売したこと

4.事実と異なる賞味期限を表示したことは、JAS法第19条の13第1項の規定により定められた加工食品品質表示基準(平成12年3月31日農林水産省告示第513号)第6条第3号の規定に違反するものです。

5.森井食品は、手延べそうめんに関する不適正表示(長崎県で生産されたそうめんに「三輪」の産地名を表示し、製めん地(長崎県)の表示をしないで販売)により、平成14年7月23日に農林水産大臣からJAS法第19条の9第1項の規定(注)に基づく指示(5.において「指示」という。)を受けていたにもかからわず、上記3.(1)の行為を行っていました。

よって、森井食品は、農林水産大臣から表示事項を表示し、遵守事項を遵守すべき旨を指示されたにもかかわらず、正当な理由なく、その指示に係る措置をとらなかったものと判断しました。

(注)平成17年にJAS法が改正されたため、現在は第19条の14第1項の規定。

2 措置
手延べそうめんの不適正表示に対する措置として、森井食品に対し、JAS法第19条の14第3項の規定に基づく改善命令を発出しました。
併せて、新たにくずきりの不適正表示が確認されたことから、手延べそうめん以外の全ての商品についても表示の再点検を行う等、JAS法第19条の14第1項の規定に基づく指示を行いました。


つっても、指導なんすねえ。
いや、改善指示から改善命令にグレードアップ・・・。どう違うのん?

2008年6月5日木曜日

シジミの産地を偽装 外国産を島根産

偽装ニュースのお時間です。

シジミの産地を偽装 外国産を島根産 卸業者に改善指示 福岡県
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/26760?c=110

福岡県は4日、韓国産とロシア産のシジミを島根県産と偽って別の卸業者に販売したなどとして、日本農林規格(JAS)法に基づき、福岡市西区の水産卸売業の男性(59)に、口頭と文書で改善を指示した。福岡県内でシジミの産地偽装が発覚したのは初めて。

 県農林水産物安全課によると、男性は昨年7月から今年5月にかけ計49回にわたり、輸入業者から仕入れた韓国産とロシア産のシジミ計約74トンを「島根県産」と表示して県外の卸売業者1社に販売したという。

 農林水産省から情報提供を受けた県が5月31日、男性に聞き取り調査して、伝票などから偽装を確認した。県は、このシジミが島根県産として小売店などに流通しているとみており、他県にも情報提供した。シジミは原産地で大きく値が違い、国産に比べ安価な外国産を国産と偽装表示して販売するケースが全国で相次いでいる。男性は、仕入れ値の2割増し程度の値で販売しており、「知人から勧められてやってしまった。申し訳なかった」と話しているという。

=2008/06/05付 西日本新聞朝刊=


口頭と文書で改善指示のみなんですね。
九州農政局にも、6月5日現在情報なし。

http://www.maff.go.jp/kyusyu/